「みちびき」はGPSの補完サービスだけではない

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 11月1日、内閣府が運用する衛星測位システム「みちびき」のサービスが開始した。みちびきは、アメリカの衛星測位システム「GPS」を補完する「衛星測位サービス」などを提供するシステムだ。4機の人工衛星で構成されており日本付近では常に1機が天頂付近に配置される。

みちびき(準天頂衛星システム:QZSS)公式サイト - 内閣府
みちびき(準天頂衛星システム:QZSS)の公式サイト:GPSと一体運用可能な準天頂衛星「みちびき」を利用し、位置情報を高精度に測位します。サービス内容、技術情報、衛星測位関連ニュース、みちびき対応製品などをご紹介しています。

「みちびき」とは?

 一般的に衛星測位システムは、4つ以上の人工衛星の電波を受信する必要がある。しかし、都市部のビル群や山間部の谷間は空が広く見えないため、捕捉できる人工衛星の電波が少なくなる。これを補うのがみちびきの「衛星測位サービス」で、日本付近では天頂付近に常にみちびきの人工衛星1機が見えるように配置される。これにより、スマホやカーナビが受信できる人工衛星の電波が増えるため、現在位置の算出が早くなることが期待できる。

みちびきを探してみる

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 このみちびきは、これまで試験として運用していたが、11月1日に晴れて正式サービスとなった。そこで、手元にあるZenfone Zoomで受信してみた。テストに用いたアプリは、「GPS Test Plus Navigation」。なお、GPS Test Plus Navigationは有料だが、「GPS Test」は無料で利用できる。

[appbox googleplay com.chartcross.gpstest]

[appbox googleplay com.chartcross.gpstestplus]

 アプリを起動するとすぐに天頂にみちびきが見えた。四角く緑色の153番がそれだ。その他にも2つのみちびきが確認できた。これらのみちびきが順番に天頂付近を通ることになる。

スマホのみちびき対応は?

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 このみちびきに対応したスマホはまだ限られる。しかし、“まだ限られる”と書いたものの、iPhoneは7から対応している。このことから、“日本で稼働しているスマホの台数”と考えると意外と多いだろう。

みちびき対応製品リスト

 実はスマホなどが利用している衛星測位システムはGSPだけではない。GPS Test Plus Navigationにて確認できる●のマークはGSPだが、▲はロシアのGLONASS、十字は中国のBeiDou(北斗衛星導航系統)だ。現在のスマホは、これら3つの衛星測位システムを用いて位置情報を取得している。そのため、都市部のビル群や山間部の谷間でもいずれかの衛星測位システムの信号が4つ受信できる可能性が高い。

なぜ、みちびきが必要なのか?

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 では、なぜみちびきが必要なのだろうか。それは、「サブメータ級測位補強サービス」と「センチメータ級測位補強サービス」などのサービスを提供するためだ。

 サブメータ級測位補強サービスは、歩行者、自転車、船舶での利用を想定しているもので、誤差は1メートル以内。対応製品の1つとしてMASAの「ザ・ゴルフウォッチ プレミアムII」がある。これは、腕時計型のゴルフウォッチで、誤差は1~2メートル程度とされている。

 センチメータ級測位補強サービスは、数センチメートルという高い精度で位置情報が取得できる。利用シーンとしては、測量、農地や工事現場での重機の自動運転があげられる。

 これらのほかに、みちびきで提供するサービスとしては、緊急地震速報や災害、テロなどの情報を送信する「災危通報」、災害時の安否情報を送受信する「Q-ANPI」などがある。

 みちびきで分かりやすいのは、スマホなどで利用できる衛星測位サービスだが、これは1つのサービスでしかない。現在は4機体制のみちびきだが、将来的には7機体制になる。今後、自動車や航空機、ドローンなどは自動化されていくだろう。みちびきの高精度な位置情報はこれらの自動化には不可欠だ。

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