2万円台のベアボーンだが拡張性が高い「LIVA Z」

4.5

 UTMの構築のために購入した「LIVA Z(4200)」。「ベアボーン」と分類される小型のパソコンだが、メモリーやストーレージなど拡張性が高いのが特徴だ。

LIVA Z (N4200) | 株式会社リンクスインターナショナル
Windows 10 Homeを搭載した小型デスクトップパソコンIntel® Pentium® Processor N4200搭載Intel® HD Graphicsによる4K高解像度出力HEVC(H.265)10bit/VP9ハードウェア再生支援対応HDMI、mDP同時出力によるデュアルモニタに対応ファンレス設計で完...

ベアボーンながら高い拡張性

 LIVA Z(4200)の主な仕様は、CPUはPentium Processor N4200、メモリは4Gバイト、ストレージは32Gバイト(eMMC)。大きさは、幅117mm×奥行128mm×高さ33mmで、重量は約365g。写真の500mlのペットボトルと大きさを比べて見ると、LIVA Z(4200)が小さいのがよく分かるだろう。発売は2017年2月で、今となってはスペックが低い。しかし、拡張性が非常に高いという特徴がある。

ペットボトルは長さ200mm程度

 LIVA Z(4200)は、Windows 10 Homeインストールモデルと、OSなしモデルがある。今回はUTMに購入したので、OSなしを選択。価格は、8月17日現在、25,000円弱だ。

メモリは最大8Gバイト

 このようなベアボーンの場合、メモリスロットが1つということもある。しかし、LIVA Zはメモリスロットが2つ用意されており、購入時はそのうち1つに4Gバイトのメモリーが取り付けてある。もう1つのスロットに4Gバイトのメモリを取り付けると、8Gバイトに拡張できる。

右下の赤枠がメモリスロット。すでに1枚取り付けられているが、もう1つスロットがあいている

 メモリは、ノートパソコンで使われるSO-DIMM DDR3L。4Gバイトは、おおよそ2,000円から3,000円程度で購入できる。

Amazon.co.jp : SO-DIMM DDR3L

ストレージは1Tバイトまで拡張できる?

 ストレージも拡張できる。 M.2 2242インターフェイスのSSDのスロットがあいている。探してみたところ、ThinkPad専用とされているが1Tバイトが一番容量が大きいようだ。

M.2スロットは無線LANモジュールの上にある

 現実的に考えると、64Gバイト程度を購入するのがいいだろう。2,000円を下回る価格で販売されている。

 また、LIVA Zで使われているストレージはeMMCのため、SATAのM.2に交換すると高速化が望める。

無線LAN、Bluetooth、有線LAN×2

 ネットワークインターフェイスも充実している。無線LANはIEEE 802.11ac、Bluetooth 4.0、さらには有線LANのポートが2つ用意されている。ここがポイントで、今回、UTMを構築するためにLIVA Zを選んだ理由だ。また、無線LAN用のアンテナは内蔵されているため、デスクトップパソコンとして利用する場合、外付けアンテナの製品よりも自由に設置できる。

ベアボーンだがデスクトップパソコン並のインターフェイス

 周辺機器を接続するインターフェイスも充実している。映像はHDMIとminiDisplay Portがそれぞれ1個ずつ。両方の端子にディスプレイを2台接続してデュアルディスプレイも可能だ。

左から、miniDisplay Port、HDMI、LAN端子が2個、電源

 USB端子は合計4つ。USB 3.0が3つ、USB 3.0のType-Cコネクタが1つ用意されている。ただ、USBポートは1つかなくてもハブがあれば端子が増やせる。ここまで気にすることはないかもしれない。

USB 3.0か3つ、USB Type-C(USB 3.0)、マイクとスピーカー兼用のコンポット

 その他に、音声出力と録音が一体型になっている3.5mmのコンボジャックもある。

LIVA Z(4200) の実力は?

 このLIVA Z(4200)は、デスクトップではなくUTMとして使うが、スペックが気になるところだ。そこで、メインで使っているASUSのN552VXと、タブレットパソコンとして使っているLenovoのYoga Book with Windowsと比較した。使用したベンチマークソフトは「CrystalMark 2004R7」。

CrystalMark 2004
CrystalMark 2004R7 ※ランキングシステムの運用は終了しました。 CrystalMark 2004R7 は CrystalMark 2004/R2/R3 のベンチマーク機能とほぼ同等となりま...

 なお、LIVA Z(4200)には評価版のWindows 10 Enterpriseをインストール。比較対象としているN552VXとYoga Book with Windowsは、実際に利用しているパソコンのため、セキュリティ対策ソフトなどのソフトをインストールしている。そのため、単純にLIVA Z(4200)とは比較できないので、参考程度の数字だ。

ベンチマークで比較したパソコン

  • ASUS「N552VX」(2015年12月発売)
    メインPCとして使用。4KディスプレイとGPUを搭載したハイスペックモデル。普段は大量のWebサイトをGoogle Chromeで開きっぱなしでメモリを贅沢に使う。Officeは何のストレスもなく使える。動画の処理はしない。画像はRAW現像を行うが、遅いとは感じない。
    CPU:Core i7 6700HQ
    メモリ:16Gバイト
    グラフィック:GeForce GTX 950M
    ストレージ:256Gバイト(NVMeに交換)
  • Lenovo「Yoga Book with Windows」(2016年10月発売)
    モバイルパソコン。主にタブレットスタイルで使用。Webは快適に開ける。
    CPU:Atom x5-Z8550
    メモリ:4Gバイト
    グラフィック:CPU内蔵
    ストレージ:128Gバイト
  • ECS「LIVA Z(N4200)」(2017年2月発売)
    CPU:Pentium N4200
    メモリ:4Gバイト
    グラフィック:CPU内蔵(Intel HD Graphics 505)
    ストレージ:32Gバイト(eMMC)

LIVA Z(4200)の総合スコアはタブレットパソコン並

 以下の通り、LIVA Z(4200)のスコアはCore i7の3分の1程度。また、現在、使用しているYoga BookとLIVA Z(4200)は、同じ程度のスコアとなった。Yoga Bookは外出先で、WebブラウザでGmailやGoogleカレンダーなどを使うことが多いが、Microsoft Officeは少々、遅く感じる。

デスクトップには期待できないが、UTMやファイアーウォールで活躍

 このようなスコアのため、メモリやストレージを増やしてもCPUがネックになり、デスクトップパソコンとして利用するのはきついだろう。このLIVA Zシリーズなら、CPUにCore i5-7200Uを搭載した「LIVA Z Plus (i5-7200U)」がある。メモリは8Gバイトまたは16Gバイト、ストレージはM.2 2242接続の240Gバイト、Windows 10 Homeがインストールされている。そのためデスクトップパソコンには向いていない。

 しかし、LIVA Z(4200)は小型だが、LANポートが2つある。UTMやファイアーウォールとして使うには向いているだろう。